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2007/06/19 (Tue) 白骨の御文

ajisai27.jpg

「白骨の御文」 蓮如

それ 人間の浮生なる相を つらつら観ずるに
おほよそはかなきものはこの世の始中終
幻のごとくなる一期なり
さればいまだ万歳の人身を受けたりといふことを聞かず
一生過ぎやすし
今に至りて誰か百年の形体を保つべきや
我や先 人や先 今日とも知らず 明日とも知らず
遅れ先だつ人は本の雫 末の露よりも繁しといへり
されば、朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり
すでに無常の風 来たりぬれば
すなはち二つのまなこ たちまちに閉ぢ
一つの息 ながく絶えぬれば 紅顔むなしく変じて
桃李のよそほひを失ひぬるときは
六親眷属集まりて嘆き悲しめども
さらにその甲斐あるべからず
さてしもあるべきことならねばとて
野外に送りて 夜半の煙となしはてぬれば
ただ白骨のみぞ残れり
あはれといふもなかなかおろかなり
されば 人間のはかなきことは 老少不定のさかひなれば
誰の人も早く後生の一大事を心にかけて
阿弥陀仏を深く頼みまゐらせて
念仏申すべきものなり
あなかしこ あなかしこ

(口語意訳)
人間のはかない人生をよくよく考えてみると、
本当にはかないものは、生まれ、生き、死んでゆく、幻のような生涯。
いまだかつて人が一万年も生きたという話は聞いたことがない。
一生はすぐに過ぎ去ってしまう。
現在でも百年を生きることはむずかしい。
死を迎えるのは、私が先か、人が先か。
今日とも、明日とも知れない命。
先に死ぬ人も、生き残る人も、生死の別れは絶え間なく、
木の露や、葉の先の雫の数よりも多い。
私たちは、朝には美しく生き生きした顔をしていても、
夕方には死んで骨になるかもしれない身。
無常の風が吹いたなら、たちまちのうちにまぶたは閉じ、
最後の一息が永遠に切れてしまえば、ばら色の頬も色を失ない、
桃や李の花のような美しさが失われてしまうときには、
家族親戚が集まって歎き悲しんでも、もはやどうしようもない。
さてすべきことをしなければと、遺体を野外に送り、夜中に火葬をして煙となれば、
ただ白骨だけが残るのだ。
あわれと言っても言い尽くせないほどだ。
人間の命のはかなさは、老人も若い人もかかわることなので、
明日をどう生きていけば良いのかということを、いつも心の中にしっかりと据えて、
「大事に生きよ」という自分にかけられた命の願いに沿って、
「命は大切なものだ。その命を大事に生きて行く自分になろう」と、
繰り返し繰り返し自分に言い聞かせていくべきものなのだ。

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ajisai19.jpg

葬儀のさいちゅうに若い僧侶の読んだ文章が、耳に届き、心に響いた。
あとで知ったことだが、浄土真宗を広めた蓮如が記した手紙の文章だという。
(キリスト教にたとえるなら「パウロの手紙」だろうか。)
それが上の「白骨の御文」だ。
浄土真宗の開祖、親鸞の教えを、徹底的に世に広めた蓮如。 
人の心にしみこむ美しい文章だ、と思った。

「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、
久しくとどまりたる例なし。
…朝に死に、夕に生るる習ひ、ただ、水の泡にぞ似たりける。
知らず、生まれ死ぬる人、何方より来りて、何方へか去る。
また知らず、仮の宿り、誰が為にか、心を悩まし、
何によりてか、目を悦はしむる。
その主と栖と無常を争ふさま、言はば、朝顔の露に異ならず。
或は、露落ちて、花残れり。残るといへども、朝日に枯れぬ。
或は、花しぼみて、露なほ消えず。
消えずといへども、夕を待つことなし。」
『方丈記』

「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。」
『平家物語』


無常観。
人間の命ははかない。人間の一生もはかない。
草の上の露のような人生。
万物は流転する、ということ。
蓮如の書いたとおり、
「朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり」
まったくその通りだと思った。
だからこそ、
「はかない生涯をどう生きるのか」
ということを、真摯に見つめなくてはならないと思った。

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ajisai21.jpg

この二週間はまるで、夢のように過ぎた。
あわただしく、そして、どこか現実ではないような日々。
あまりに非現実的なことにさらされると、
人間とは意外と日常的に振る舞うものなのだと知った。
…というよりも、泣いたり、苦しんだりしつつ、
でも、その状態は絶え間なく続くわけではなく、
心の中には重苦しい石のようなものを動かしがたくいだきつつも、
ほとんどの時間はそんなことがあったことすら忘れているかのように
日常をこなすものだ、と思った。

たくさんの涙を見た。
そして私も涙を流し、さまざまなことを考えた日々だった。
一人の人間の「死」の与える、大きな波紋を見た。
「生きる」ということは、
有形無形に多くの人や物事にからみあっていくということなのだ、と思った。
自分の生き様が、たくさんの人に否が応でもかかわり合い、
良くも悪くも影響を及ぼすのだ、ということをあらためて感じた。
一人では生きられない。
自分ひとりなんて・・・と思って生きてはいけない。
人間とはいつか必ず死ぬもの。
だからこそ、いかに生きるのかが大事なのだとつくづく感じた。
生と死を見つめ、精一杯生きなくてはならない、と思った。

そして優しく穏やかな私の父の中に、偉大なる強さ、人間性の美しさを見た。
見返りを求めずに人のために心を尽くし、精一杯与えられるだけ与える・・・。

「右のほおを打つ人には、左のほおをも向けなさい。
人があなたのズボンをうばおうとしたら、上着も一緒にあげなさい。
人があなたを一里歩かせようとしたら、その人と共に二里歩きなさい。
敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。」
(新約聖書・マタイ・5)

「こんなこと、できる人がいるだろうか…無理だ。」
と思っていたけれど、
今回の父の態度、行動、言葉、その背中に、
まさにこのような、
自分の利益を求めずに、苦しみを乗り越えて人を心から思いやる生き様を見た。
そして多くを学んだ。
そのことについてはいつかしっかりと書きたい、と思っている。
でも、それは今ではなく、そしてここでではなく・・・。
未来に向けての、私のひとつの大きな夢としておこうと思う。

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ajisai18.jpg


*今回のあじさいの写真はすべて、去年携帯で撮ったものです。
今年のあじさいは、またこれからゆっくり載せていこうと
楽しみにしているところです。

*お返事を落ち着いて書ける時間を取れる状態になるまで
今しばらくお時間をいただきたいので、
コメント欄はもう少~
しだけ、クローズしたいと思います。
ごめんなさい。
いつも暖かいコメントを本当にありがとうございます。

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Author:mar(マル)
☆大切なこと
「真・善・美」な道を求めて日々成長すること。

☆好きな言葉
「世界と人生を愛すること 
苦しい時にも愛すること 
太陽の光を感謝して受け取ること 
苦しみの中でも微笑を忘れないこと」
(ヘルマン・ヘッセの言葉) 

☆好きなこと
・空が好き。
・本(古典・純文学系)が好き。
・きれいな音楽が好き。
・いい映画や、美術、旅行も好き。
・木に咲く花が好き。
・花の写真を撮ることが大好き。
・色々考えることが好き。
・文章を書くことも好き。

☆好きな本
・ヘッセ『デミアン』『春の嵐』
・リルケ『若き詩人への手紙』
・高村光太郎『智恵子抄』
・三浦綾子『道ありき』『氷点』『泥流地帯』『塩狩峠』
・倉田百三『出家とその弟子』
・ドストエフスキー『白痴』『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』
・ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』
・トーマス・マン『トニオ・クレーゲル』
・ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』
・宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
・ゲーテ『若きウェルテルの悩み』
・サンテグジュペリ『星の王子さま』
などなど。

☆好きな映画

『初恋の来た道』『ポンヌフの恋人』『ローマの休日』『アメリ』『父と暮らせば』『ノッティングヒルの恋人』『ライフイズビューティフル』『ベティーブルー』『存在の耐えられない軽さ』『嵐が丘』『LOVERS』『汚れた血』『イングリッシュペイシェント』『エトワール』『風と共に去りぬ』など

☆好きな音楽

・グレン・グールドの弾くバッハ(特に『ゴールドベルク』)
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