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2006/12/25 (Mon) 切に生きる~瀬戸内寂聴かく語りき~

先日、NHK「クローズアップ現代」という番組で、最近私が読んでいた(そしてここにも2度ほど取り上げた)作家の瀬戸内寂聴さんの特集を見た。
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photo2327-1.jpg
11月15日(水)放送
瀬戸内寂聴 84歳 創作の日々

今年度の文化勲章を小説家の瀬戸内寂聴さん(84)が受章した。作家生活50年、女性の激しい生き方を描き続けてきた。今、その生き方に惹かれ、瀬戸内さんが開いた庵・寂庵には法話を聞くために多くの人が集う。家庭や恋愛問題、いじめやリストラなど様々な人生相談の場ともなっている。「人間は死ぬまで自分に見切りをつけてはならない」が信条の瀬戸内さんは、今も新たな試みに挑戦し続けている。歌舞伎や狂言、さらにオペラの台本まで、これまで手がけたことのない、新しいジャンルに積極的に取り組んでいる。80歳を超えてもなお、あくなき挑戦を続ける瀬戸内寂聴さんのエネルギーの源になっているものは何なのか、本人の言葉の中から探っていく。
(以上、番組HPhttp://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2006/0611-3.htmlより引用)
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最近私にとって心惹かれる作家である寂聴さん。
84歳という年齢は、これほど生命力のあふれる若々しいままでいられるものなのかと、驚いた。
本当にお元気で闊達で、語っていらしたお言葉には、その人生の重みが感じられた。人を過剰なまでに愛し、その愛する苦しみの中でのたうち回りながら、自分を人を傷つけて生きてきた罪多き人生、そしてなお、自分自身の心に常に誠実でありつづけた人生・・・。
さまざまに胸に響く言葉が多かったので、メモをしながら見ていた。
それを、忘れないうちに記しておきたい。

●「狎(な)れる」
「狎れる」、という言葉が何より嫌い。
生きていると、さまざまなことについ「狎れ」てしまう。
その瞬間から堕落が始まる。
「狎れ」たくない。

●「渇愛」
仏教的に言えば男女の愛は「渇愛」。
求めても求めても、満足せずに、もっともっと欲しいと願うもの。
愛が成就した瞬間から苦しみが始まる。
それでも愛した方がいい。
人は愛するために生まれたのだから。
生きるとは愛すること。
文学とはそれを描くもの。
自身の文学のテーマとは、
「人が人を想う過剰なエネルギー」
「生きるとは愛すること」。
決して満たされない愛の苦しみを、文学へと昇華していく。
文学を通して、愛の苦悩と、人間の本質に迫ろうとする挑戦を続ける。
はてしない人間の心の深みを追い求め続ける。

●「苦しみ」
もともと人間は、一人で生まれ一人で死んでいく。
だから、孤独であることは当たり前。
寂しいのは当たり前。
・・・と、覚悟を決める。
解決してくれるのはただ、「愛」だけである。
人の苦しみを解決することはできないけれど、ただ、その苦しみにだまって「つきあう」。
孤独に甘えず、孤独を飼い慣らし、他者の孤独に思いを広げるゆとりが必要。
生きている上で、誰か一人でも幸福にできたら、それこそが幸せ。

●「切(せつ)に生きる」
全身全霊で一生懸命に生きる。
それしか道はない。
生きているからには、情熱を燃え立たしていなくてはつまらない。
生ぬるい生き方はしたくない。
人を傷つけず・・・でも、自分自身は傷ついてもかまわない。
「私は修羅を乗り切るために、あるだけの情熱をかき立てて、自分が空っぽになるほど切に生ききらなければならなかったのです。私は常に情熱的に生きてきて、生きることに退屈することがありませんでした。」

●「才能」
「自分に見切りをつけない」
自分の可能性を諦めた瞬間から老いが始まる。
「自分の健康、精神の若さ、可能性に、みずから見切りをつけた時から、老いが始まる。思い残すことなく燃え尽き、自分の可能性に挑戦し続けたあげくに訪れる死は、『死もまた楽し』と死後の世界を夢見られるのではないか。」
人間は、誰しもまだまだ才能を使い切っていない。
才能とは、氷山の一角のようなもの。
もっともっと掘り起こすことがたいせつ。
才能無くこの世に送り出された人は、一人もいないのだから・・・。
自分の好きなものに、精一杯挑戦し続ける。
そのなかで、思わぬ才能を開花できるかもしれない。

「いのちには終わりがある。能には果てあるべからず。」
世阿弥の書いたこの一文を読んで、「世阿弥を書こう」、と思った。
「能には果てあるべからず」の「能」は、「芸術」、「文学」、などという言葉と置き換えることができる。
自分の可能性がどれほどあるのか、人間には自分では分からない。
自分はまだ書き尽くしていない。
枯れない泉のように・・・。


●私の感想
まったくもって、驚くほどに、生きるということに対する本質的な問題を、あまりに真っ正面からよくぞ語ってくれたものだと、心底感服する。
胸にとても響いた・・・。
・「狎(な)れない」
・「切(せつ)に生きる」
・「生きるとは愛すること」
・「自分の才能に見切りをつけない」
・「生きること、愛することの苦しみを、芸術に昇華する」
どれも今の私にとって、とても必要な言葉で、しかも、ずっと私がそうありたいと思ってきたことだった。
これは、もう少し掘り下げていかなくてはならない作家に出逢ってしまった、という感じ。
彼女の本をさらに読んでいきたいと思う。
そして私も、枯れない泉のように生きたい・・・。

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2006/12/26 01:21 | [ 編集 ]

コメントありがとうございます!!
非公開コメントに公開でお返事してごめんなさいね・・・(*'ー'*)ふふっ♪

背景のテンプレートは、昨日までクリスマスバージョンだったので、変えてみました。なかなか気に入るものに出逢えなくて・・・。見やすくて、シンプルで、素敵なの・・・なかなか出逢えません。しょっちゅう変えるとブログのイメージがクルクル変わって良くないかなぁと思いつつ、試行錯誤です。
これは雪の結晶、きれいでいいですよね。ちょっと寒そう?いかがですか?

またお目にかかる時にはぜひ、本のお話しさせてくださいね。冬休みの時間のある時に、ゆっくり落ち着いて本を読みたいと思いつつ、まだ大掃除も年賀状も中途半端でバタバタしています。
何冊か、枕元に積み上げてはいるのですが・・・。(笑)
それでは、良いお年を!!
2006/12/26 11:39 | mar(マル) [ 編集 ]









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Author:mar(マル)
☆大切なこと
「真・善・美」な道を求めて日々成長すること。

☆好きな言葉
「世界と人生を愛すること 
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苦しみの中でも微笑を忘れないこと」
(ヘルマン・ヘッセの言葉) 

☆好きなこと
・空が好き。
・本(古典・純文学系)が好き。
・きれいな音楽が好き。
・いい映画や、美術、旅行も好き。
・木に咲く花が好き。
・花の写真を撮ることが大好き。
・色々考えることが好き。
・文章を書くことも好き。

☆好きな本
・ヘッセ『デミアン』『春の嵐』
・リルケ『若き詩人への手紙』
・高村光太郎『智恵子抄』
・三浦綾子『道ありき』『氷点』『泥流地帯』『塩狩峠』
・倉田百三『出家とその弟子』
・ドストエフスキー『白痴』『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』
・ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』
・トーマス・マン『トニオ・クレーゲル』
・ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』
・宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
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などなど。

☆好きな映画

『初恋の来た道』『ポンヌフの恋人』『ローマの休日』『アメリ』『父と暮らせば』『ノッティングヒルの恋人』『ライフイズビューティフル』『ベティーブルー』『存在の耐えられない軽さ』『嵐が丘』『LOVERS』『汚れた血』『イングリッシュペイシェント』『エトワール』『風と共に去りぬ』など

☆好きな音楽

・グレン・グールドの弾くバッハ(特に『ゴールドベルク』)
・マドレデウス

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